この記事の目次
チワワが多頭飼いに向く理由
一般的にチワワは比較的多頭飼いに向いている犬種といえます。理由をチェックしてみましょう。
チワワは賢く、しつけがしやすい
チワワは頭がよく、しつけがしやすい犬種です。好奇心も旺盛なので、新しいことに対してものみこみも早いでしょう。しつけがしやすいということは、飼い主さんのコマンドも入りやすく、多頭飼いの時のトラブルも生じにくくなります。
飼い主さんとの信頼関係がしっかりできていると、状況も良く察してくれるうえ、飼い主さんの心の動きも察知してくれるほどになりますよ。
移動がしやすく食事量も少ない
チワワは大変小さな犬種なので、多頭飼いをしていても移動がしやすいのは大きなメリットです。また移動用ケージそのものも小さくてすむので、動物病院へ連れて行く時や電車での移動の時も比較的楽です。車での旅行でも、大きなスペースをとりません。
体の小さなチワワは、食べる量も少なめです。たとえ多頭飼いになったとしてもドッグフードを大量に買い込んだり、大きなパッケージのドッグフードを探したりする手間もありません。
多頭飼いする前の確認事項
本当に多頭飼いが大丈夫かどうか、多頭飼いをする前に確認をしておきましょう。
生活スペースや経済面等でOKどうか
たとえ小さなチワワといっても、犬の生活スペースはある程度確保しましょう。ケージや犬用ベッド・犬用のトイレも、頭数分置く場所が必要となります。
多頭飼いでは食事量が少ないとはいえ、ドッグフード代は倍になります。また予防接種・ワクチン・フィラリア予防も頭数分かかることになります。洋服代やトリミング代も頭数分かかることを頭に入れておきましょう。ブラッシングやシャンプー、爪切りの手間も1匹の時よりは増えてしまいます。きちんと手をかける時間がとれるかどうかも確認しておきましょう。
先住犬チワワのしつけができているか
あとから新しいチワワを飼う場合は、先住犬のしつけができているかを確認しておきます。新入りの犬は、群れで自分より高い位置にいる先住犬の真似をすることが多いためです。先住犬も自分の方が地位が上だと認識すると、新入りチワワにいろいろと教えようとするでしょう。
先住犬がいたずら好きですと、新入りチワワもいたずら好きになる可能性があります。心配な方は、おすわりやマテなどの基本的なコマンドから先住犬のしつけを見なおしておくといいですね。
繁殖希望が無いなら避妊・去勢手術を
オスのチワワとメスのチワワを飼いたい方は、赤ちゃんが欲しいという気持ちがないのなら避妊・去勢手術をしておきましょう。また避妊・去勢手術をしておくことで、オス・メスそれぞれに特有な病気を予防できます。
例えば、メスでは乳腺腫瘍・子宮の病気、オスでは精巣の腫瘍や前立腺肥大など男性ホルモンが影響する病気の予防が可能になります。
チワワを多頭飼いする時の注意点
他の犬種でもそうですが、チワワを多頭飼いする時に注意したいことがいくつかあります。中には多頭飼いに慣れていくうちに忘れてしまいがちなこともあるので、時々確認してみることをおすすめします。
常に先住犬チワワを優先しよう
犬はもともと群れで暮らしていた動物で、飼い主さんも群れの一員とみなしていると考えられています。飼い主さんがリーダーであり、先住犬より新入り犬は下であることをしっかり認識させる必要があります。
餌やり・声掛け・ブラッシング・遊び・家や部屋の出入りなど、すべて先住犬を優先してあげましょう。新入り犬をうっかり優先してしまうと、先住犬の順位がおびやかされ大きなストレスとなってしまいます。どちらのチワワにも愛情をたっぷり注ぐのは当然ですが、先住犬を優先することが大切、と覚えておいてください。
顔合わせは少しずつがキモ
新しくチワワがやってきたら、一刻も早く先住犬に合わせてどんな反応をするか見てみたい、仲良くなるか確認したい、と思いがちです。しかしここは焦らず、いきなり会わせずに少しずつ顔合わせをしましょう。
最初はケージ越しに会わせます。友好的なようでしたら、会う時間を少しずつ飼い主さんの監視の元で増やしていきます。可能なら最初は、先住犬・新入り犬どちらのテリトリーでもない場所で会わせるとうまくいきます。おやつを与えながら会わせるのもいいですね。また会わせる前に先住犬・新入り犬とも予防注射をしておくことと、寄生虫の検査をしておきます。万が一寄生虫がいる場合は、駆虫をしておくと安心です。
チワワの頭や骨には注意しよう
チワワの特徴であるアップルヘッド。個体によっては頭頂部がくぼんでいる子がいます。このくぼみはペコ(モレラ)といって、実は頭蓋骨の一部がしっかり閉じていません。ほとんどは成長に伴って閉じていくのですが、なかには成犬でも閉じないままの場合があります。
閉じていない部分を強くぶつけると、脳だけでなく体にも大きな影響がでることがあります。犬同士のケンカや遊びの時にもぶつけないよう気を付けてみておきましょう。またチワワは膝蓋骨脱臼をしやすく、骨折もしやすい犬種です。ソファや階段からのジャンプなどの激しい運動をさせないようにします。
オス同士等、相性には注意を
相性がよくないと多頭飼いは大変です。多頭飼いの相性に関わるポイントをみてみましょう。
・性別
多頭飼いの場合、一般的に相性がいいといわれているのが「オス」と「メス」です。オスは縄張り意識が強いため、オス同士の多頭飼いはトラブルが多くなるかもしれません。メスでも多少縄張り意識はありますが、オスほどではないでしょう。いずれの場合も避妊と去勢手術は必須です。
・性格・性質
臆病なタイプや、人見知り・犬見知りをするタイプより、新しもの好きな友好的なタイプが適しています。もちろん臆病な子でも、ていねいに引き合わせればうまくいくこともあります。どちらの犬にもストレスにならないように、飼い主さんが気を配ることが大切です。
・年齢
理想的な年齢差は4~5歳離れているのがいいとされています。先住犬がシニアで新入り犬が子犬だと運動量の差があり、遊びたい盛りの子犬にシニア犬がうんざりしてしまうかもしれません。
同じ年齢の犬同士は、飼い主さんの取り合いなどのライバル心が芽生えやすくなる傾向があります。子犬と子犬は意外とうまくいくこともありますが、両方をほぼ最初からしつけなくてはならず、飼い主さんの負担が大きいでしょう。
まとめ
チワワ同士が仲良く一緒に遊び、駆け回り、そして寄り添って眠る姿をみることは、飼い主さんにとっても大きな幸せであり喜びです。そしてチワワたちは飼い主さんを信頼し、いつもたっぷり愛情を注いでくれることでしょう。
あせらずしっかり事前に準備をし、ていねいに多頭飼いしていくことで、チワワたちとの楽しく充実した毎日を送ることができますよ。