この記事の目次
犬のしつけはいつから?
犬を家族に迎えるということは、犬は生涯、人間とともに暮らしていきます。人間社会の中で生きるルールを覚え、人間と暮らしやすい犬になるためには、家族になったその日から犬のしつけが必要となります。
子犬を迎えた時からスタートする
しつけは、犬に無理矢理に芸を教え込むことではありません。人間の暮らす生活のルールや環境に適応して、人間も犬も幸せになるために行うものです。
子犬が混乱しないように、やってもよいこととやってはいけないことの家族内のルールやしつけ方を決めておき、子犬を迎えたその日から、一貫したしつけを行うことをおすすめします。
成犬でもしつけは間に合う
しつけは、子犬のためのものではありません。家族となる犬は、子犬だけとは限らず、成犬を迎え入れることもあるでしょう。
性格が作られていない子犬の方が、しつけやすいといわれていますが、成犬でも十分しつけは可能です。ただし、すでに性格が出来上がってしまっている成犬のしつけは、子犬のしつけよりも時間がかかります。
犬のしつけの内容は?
では、犬のしつけとは、具体的にどんなことを行えばよいのかみていきましょう。
まずは新しい環境に慣れてもらう
子犬でも成犬でも、家にやってきたばかりの頃は、犬が緊張したり、大きな音に驚いたり神経が過敏になっています。まずは、新しい環境に慣れてお部屋の中でリラックスできるようにすることが大切です。
家にやってきてすぐは、たくさんの刺激の中で、犬も疲れているので、触りたい気持ちを抑えて、静かに休ませてあげることも必要です。
自分の名前を覚えてもらう
犬に名前を認識させることは、しつけの中で大切なことです。例えばドッグランで遊んでいる際に、名前を呼べば反応するなど、飼い主と愛犬のコミュニケーションのために必要なものとなります。
名前を認識させる際に、アイコンタクトも一緒にできるようになると、その後のしつけがよりしやすくなります。名前を呼びながらおもちゃやおやつを人間の顎の下に持っていき、目が合ったら褒めることを繰り返します。
犬が名前を呼ばれると叱られるのではなく、名前を呼ばれるといいことや楽しいことがあると認識できるように、名前を呼んだ後にたくさん褒めたりご褒美をあげることを徹底しましょう。
「待て」や甘噛み禁止を伝える
しつけを行う中で「待て」ができることは大切です。常に犬の思うタイミングで行動させてしまったら、自由奔放なわがままな犬になってしまいます。飼い主の指示に従うことや我慢をすることを覚えさせるために「待て」は効果的なコマンドです。
おやつを使って「待て」をさせて、短い時間から徐々に待たせる時間を長くしていくとよいでしょう。
子犬の甘噛みは可愛いと感じるかもしれませんが、成犬になった際の本気噛みなど問題行動に繋がる可能性があるので「痛い」「いけない」と、噛んではいけないことをはっきり犬に示しましょう。
犬のハウスのしつけを行う
犬が入院することになった際やペットホテルを利用する際に、狭いところに入ることに抵抗があると、犬にとって大きなストレスになることがあります。ハウスが愛犬にとって安全な場所であると認識させるしつけも大切です。
ハウスの中でご褒美やご飯を与える、ハウスの蓋をせずに自由に出入りできるようにするなど工夫をして、ハウスに入ることに徐々に慣れさせるようにしましょう。
食事のしつけを行う
目の前にある食べ物を犬が勝手に食べるのは、拾い食いや誤飲、中毒の危険があります。飼い主のOKの指示が出るまで、食べ物を目の前に「待て」ができて、許可をもらって食事を食べることは、犬をコントロールできるだけでなく、誤飲の事故を防ぐことができます。
散歩のしつけを行う
散歩のしつけが上手にできないと、引っ張りや飛びつき、他の犬と接触した際のトラブル、交通事故にあう可能性もあるので、安全のためにもしっかりしつけを行う必要があります。
まずは首輪やハーネスをつけて外出するお散歩が楽しいことを認識させていき、慣れてきたら飼い主さんの近くで引っ張らずに歩けるように、リーダーウォークを練習しましょう。
大型犬の散歩の引っ張りは、飼い主が手に負えなくなることもあるので、しつけ教室に参加したり、できるだけ早く訓練士(ドッグトレーナー)に相談することをおすすめします。
留守番のしつけも徐々に行う
留守番の練習は、犬が1頭だけでも落ち着いていられるように、最初は短い時間からはじめて、必ず飼い主さんが戻ってくることを学習させます。
留守番をさせると家の中がめちゃくちゃになってしまうという場合、飼い主さんがいなくなったストレスから、愛犬が分離不安症を起こしているかもしれません。誤飲事故を防ぐためにもハウスに入って留守番ができるように練習しましょう。
犬のトイレのしつけは?
犬を家族に迎えたら、その日からトイレのしつけをはじめましょう。
まずはトイレの環境づくり
トイレの設置場所は、犬が落ち着いて排泄できる静かな場所を選びます。汚れたペットシーツはこまめに交換して、清潔な状態を心がけてください。
トイレに誘導する
犬はトイレをする際に、鼻を地面に近づけてくるくる回ったり、そわそわしながらニオイを嗅ぐ行動を取ります。トイレのサインに気がついたら、トイレに誘導してあげましょう。子犬は起きてすぐと食事の後にトイレをしやすいので、トイレに誘導するタイミングに注意が必要です。
成功したら褒める
トイレを上手にできたら、すぐに褒めるかご褒美をあげてください。犬がトイレで排泄をするといいことがあると繰り返し学習させることで、犬のトイレの場所を認識していきます。
トイレを失敗して叱ると、隠れて排泄するようになる可能性があるので注意が必要です。
犬のしつけをする上での注意点は?
犬のしつけを行う上で注意することは、犬を混乱させないことです。
用語を統一すること
家族の誰かが「おすわり」と指示を出すが、別の家族は「Sit(シット)」と英語で指示を出すなど、犬を混乱させることは避けるべきです。確実にできるようになるまで、用語は統一することが大切です。
無闇に叱ったりしない
叱られてばかりだと、犬がおどおどするなど挙動不審な行動をとることがあります。大きな声で無闇に叱ることは、人間にも犬にとってもデメリットしかありません。叱るしつけより、正しいタイミングで褒めて伸ばすしつけの方が効果的です。
まとめ
犬のしつけは、家にやってきたその日から行いましょう。子犬は体力がないので、遊びすぎも疲れの原因となります。犬のしつけを行う際は、犬がよい行動をとったら、すぐに褒めることが大切です。成犬のしつけは根気強く続けることが大切です。