この記事の目次
猫を飼うということは?
「猫を飼う」ということはどういうことなのか、あらためて考えてみましょう。
一つの生命を預かるということ
「猫を飼う」ということ、それは「猫という一つの生命を預かる」ことです。猫の平均寿命は、15歳くらいですが20年以上生きる子もいます。猫という命を15年近く預かり、最期まで面倒を見ることが猫を飼うということです。
猫を飼うデメリットは?
かわいい猫ですが、飼う上ではどうしてもデメリットもあることを知っておきましょう。
抜けた毛の掃除が必要
猫の抜け毛をまめに掃除することが、必要となります。猫の毛はモフモフしていて気持ちよく、癒されるのですが、どうしても毛が抜けてしまいます。特に長毛種は、抜け毛も目立って掃除が大変です。
ブラッシングをしている時も抜けますし、猫が寝たあとの布団やカーペットにも抜け毛がついてしまいます。洋服や布製のバッグなどに、気づくと猫の毛がついていることもあります。
費用が発生する
生き物ですから、餌を食べますし、排泄もします。餌代、猫のトイレの砂、ペットシーツなどを購入する必要があります。病気予防のためのワクチン接種、病気やケガの治療費、ペット保険費、などもかかります。
旅行や家を空けることが難しくなる
猫のことを考えると、旅行などには行きづらくなるでしょう。突然の外泊や、飲み会などで遅くなるときも家に残している猫のことを考えると、気軽にできなくなります。
猫を飼う費用はどれくらい?
「猫にこんなにお金がかかるなんて知らなかった!」となる前に、猫を飼う時の、具体的な費用を知っておきましょう。
猫を購入する時に発生する費用
・猫そのものをペットショップ、ブリーダーから購入する場合:ほとんどの場合、子猫を購入することになります。品種や月齢でも異なりますが、安くて5万円、高い猫では40万円近い子もいます。知人から譲ってもらった、拾った場合はかかりません。
・ワクチン:家にいても、感染の恐れはあります。大切な猫を病気から守るため、ワクチンを打ちましょう。病院によって異なりますが5,000円~8,000円程度でしょう。
・マイクロチップ:迷子になったときマイクロチップがあると身元確認が可能になり、飼い主さんと再会できる可能性が高くなります。災害時にも役立ちます。5,000円から10,000円、情報登録料は1,000円です。詳細は動物病院で相談してくださいね。
・避妊・去勢手術:避妊・去勢手術を行う場合、動物病院に寄っても異なりますが、避妊が20,000円~40,000円、去勢が15,000円~25,000円くらいです。
飼育するのに必要なグッズも、購入する必要があります。
・猫の食器・水入れ:100均でも買えます。500円~3,000円程度のものが主流です。自動給餌機では8,000円程度です。
・猫の餌:ドライタイプで3キロ800円程度から、高いものでは2キロで3,000円くらいするものもあります。
・猫のトイレ:トイレ本体は700円~2,000円。匂わないタイプなどは2,000円~4,000円程度です。凝ったものは50,000円くらいするものもあります。
・猫トイレ砂:トイレ砂はウッドチップやおから、紙など様々です。猫の好みに合わせましょう。トイレに流せるものや、消臭効果があるものも。300円/7L~700円/7L程度と考えておきましょう。
・猫のベッド:猫専用のベッドを用意してあげましょう。1,000円~3,000円程度が主流です。ただしベッドを用意しても、人間の布団で寝ることが多くなる可能性はあります。
・猫の爪切り:専用の爪切りで切るほうが安全です。300円程度で購入できます。
・爪とぎ・おもちゃ:ストレス解消のため、家具や壁を守るためにも、爪とぎやおもちゃも購入します。爪とぎは100円程度から、おもちゃは300円程度から購入できます。おもちゃは紐などを誤飲しないよう、しっかりした作りのものを買ってあげましょう。
・首輪:万が一迷子になったときに迷子札を付けておきます。どこかに引っかかってもすぐ外れるタイプを選ぶと、首が締まらないので安心です。100円から購入でき、高いものでは3,000円程度です。
・キャットタワー:猫は上下運動をする動物です。高さのあるキャットタワーを置くと運動不足・ストレス解消になります。5,000円くらいから購入できます。
・ケージ:ケージがあると、来客の時、掃除の時に安心です。できれば段があって上下で移動できるタイプを用意してあげましょう。10,000円~20,000円程度です。
・キャリーバッグ:動物病院に行くとき、災害などで避難するときのためにもキャリーバッグを用意しておくことをおすすめします。価格は3,000円程度が主流です。
猫を飼っている時に発生する費用
猫を飼っている間に、発生する費用も計算しておきましょう。
猫の餌代、猫のトイレ砂、ペットシート、爪とぎは消耗品なので、飼っている間に何度も購入する必要があります。猫の餌は、子猫、成猫、シニア猫とライフステージにあわせて変えていくこともあります。
さらに寒さや暑さ対策のために、暖房や冷房の費用が発生します。留守中も熱中症予防のため、エアコンを付けたままにすることもあります。
猫のワクチン費用も毎年かかります。万が一病気やケガをすると、治療費も必要となります。
心配な方は貯金をするほか、ペット保険への加入を検討しましょう。ペット保険はだいたい月々1000円~3,000円です。
猫を飼う上で必要なことは?
当たり前のようでいて、意外と見落としがちなことなので確認しておきましょう。
賃貸の場合は大家に確認
賃貸にお住まいの場合は、猫を飼える物件かどうか確認しておきましょう。飼えない物件で内緒にして飼うことは、猫にとっても飼い主さんにとっても幸せではありません。
トイレや食べ物を準備する
猫のトイレ、餌の準備も必要です。トイレは、猫が落ち着いて排泄できる場所に設置してあげましょう。2個程度あると安心です。トイレ砂は猫の好みがあるので、試行錯誤する可能性があります。
餌はお腹を壊さないためにも、猫が今までいたところで食べていたものと同じものを準備します。
猫が住みやすい環境にする
猫が静かに過ごせる場所を確保する、猫が出ていかないよう窓を開けっぱなしにしない、誤飲や誤食を防ぐために紐やコードを片づける、人間の食べ物は出しっぱなしにしない、などの配慮が必要です。
植物を齧りたがる猫もいます。ユリ科の植物、ポトスは猫にとって毒があるので、猫が入らない場所に移動します。高いところに置いても猫は登ってしまうので、気を付けましょう。
かかりつけ獣医を見つけておく
いつでも相談できる、かかりつけの獣医さんを見つけておきましょう。定期的な健康診断をしてもらうと安心です。緊急時にはどうしたらいいかも確認しておきましょう。
大学生で猫を飼う場合は?
キャンパスライフを楽しみつつ、猫を飼うにはどうしたらいいでしょうか。大学生は卒業後、就職しても結婚しても、ずっと飼うことがなにより大切です。
一人暮らしなら親に確認
一人暮らしをしている方は大家さんはもちろん、親にも猫を飼うことをきちんと確認しましょう。サークルや試験、就活で忙しい時は親に預かってもらう可能性もあります。
猫を飼う際の理由や説得する方法
「猫はかわいい」だけではなかなか納得してもらえないかもしれません。猫を飼うメリットをいつくかあげましょう。科学的な根拠があると、説得力が増します、
・猫を撫でたり抱っこしたりすると「幸せホルモン」であるオキシトシンが脳から分泌されて、癒し効果がありストレス解消できる。
・猫を飼うと血圧や心拍数が下がって安定する、というデータがある。
・散歩がいらない、吠えない。
・一人でいても寂しくない。
しかし結局「猫はとにかくかわいい」これに尽きるかもしれません。
まとめ
猫を飼うって大変だ、と思ったかもしれません。お金もかかりますし、部屋は毛だらけになります。壁をボロボロにされるかもしれません。スマホの写真フォルダは、猫の写真でいっぱいになるでしょう。
しかしそれでも猫は大変なこと以上の、有り余るほどのたくさんの幸せと笑顔をくれます。トイレやお風呂にもついてきて、心配してくれる猫、家族のケンカの仲裁をする猫、一緒に寝たがる猫。ちょっとツンデレなところもある猫の存在が、人生を豊かに喜びにあふれるものにしてくれますよ。